1935年,米国ワシント州シアトル生まれ。 シアトル大学卒業後,ワシントン大学で精神保健科学の研究で教育学修士を取得。 高校教師ならびにフットボール・コーチとしてキャリアをスタートさせ, その後,人間が成功するための心の仕組みを研究し,コーチングのメソッドを確立。 認知心理学や社会学習論の最新の研究を,誰もが理解し利用できる教授法として展開。 個人と集団の可能性を最大限に引き出す卓越した国際的指導者として,各界のリーダーやトップ・アスリートから衆望を集めた。2012年4月逝去。 The Pacific Institute によるルー・タイスのメモリアム・ページは,こちら。 |
ルー・タイスは,高校教師兼フットボール・コーチとしてそのキャリアをスタートさせて以来,「人間の無限の可能性」に対するゆるぎない信念を持ち続け,今日世界で最も尊敬を集める教育者の一人となりました。米国自己啓発会,能力開発の世界的権威です。
彼の教授法は,ほかに類を見ないユニークなものです。認知科学,機能脳科学,社会学習論の最新の研究結果を誰もが理解し,活用できるように教授することによって,世界各国から受講者が集まるようになりました。ルー・タイスは,エクセレンス(優秀さ)とはプロセスであると信じています。そのプロセスとは,自身のものの考え方,期待感,信念をコントロールすることによって必然的に望む結果を得るために継続させるものであるとしています。限られた投資から,最大限の成果を生み出し,部下の潜在能力を引き出す方法について,各国のビジネス・リーダー,政権担当者,軍事リーダーらがルー・タイスのアドバイスを求めてきました。
トップクラスのアスリートからも,パフォーマンスをピークに持っていくためのマインドの活用法を習得するため,ルー・タイスの指導が求められています。また,有意義なゴール達成を実現する TPI プログラムは,教育関係者や学生,教員のモチベーションの向上に取り組んできました。
「フォーチュン 1,000 社」との関係は実に 35 年に及んでいます。組織を対象とする際,ルー・タイスは自らのメッセージを企業文化やチームの業績にインパクトを与え,実際の現場で活かせる実用的なものに修正する作業を怠りません。ルー・タイスは卓越した教育者として,世界の紛争地域に於いても,多大な貢献を果たしました。北アイルランドのリーダーらとは,80 年代半ば以来,グアテマラでは 1995 年の平和条約締結以来,そして,南アフリカではアパルトヘイト以前から協働しています。
2004 年以降は,南カリフォルニア大学フットボールチームのヘッド・コーチであるピート・キャロルと共に,ロサンゼルス南部に於いて展開している“ア・ベター L.A. プロジェクト”は,青少年の凶悪犯罪の撲滅に大きな成果を上げています。
著書 ”Smart Talk for Achieving Your Potential”(邦題『アファメーション』(フォレスト出版・2011年))と ”Personal Coacing for Results”(邦題『望めば,叶う』(日経 PB 社・1998年))は,国際的に高い評価を得ています。
ルー・タイスからの言葉
私たちは,とてもパワフルな教材を使って学んでいきます。これまでに経験のないようなやり方で,あなた自身が自分を解放する方法を紹介します。教材は,単なるワークブックではありません。むしろ,私とあなたで一緒に書き上げていく積極的な指針と考えてください。自身の著作,図表であり,個人の成長とエクセレンス,つまり,あなたがこれまで考えたことのないような成長へのガイドラインだと考えてください。
私がお手伝いしようとしているのは,あなたの中に現在ある「根拠のない条件つきの信念」を捨て去ることです。この本を通してともに学ぶことで,内容がいかに実用的なものであるか気づくでしょう。人生を豊かにするための,正しく計算された楽観的な方法に出会えるのです。あなたは自分自身を成長させるのみではなく,周りの人々にも人間の成長の可能性を示すことになります。以前は不可能だと思いこんでいた個人の,家族の,精神的な,また組織としてのゴール,あるいはあなたが選ぶさまざまなゴールを達成する方法を学ぶのです。公私において,自己効力感,つまり,ものごとを実行する能力をいかに高めるかを学ぶのです。
このコースでは,限定的で後ろ向きなものの考え方と,意のままに使えるものとしてすでに私たちが持っている建設的かつプラス思考のコンセプトを比較します。後者は自分自身が捕らわれている古い考え方を打ち破るための,生き生きと活力に満ちたコンセプトなのです。私たちには,事実上無限の成長と創造の可能性があるのだ,ということをご紹介します。
このプログラムを実践し,自分のことを振り返ったとき,人の成長と発展を妨げる障害となっているもののほとんどは,自分が自分に課したものにすぎないということに気づかれるでしょう。私たちは偏った思い込みや不完全な真実に基づいて生活したり働いたりしており,しばしば誤った考えによって行動していることに気づかれるでしょう。多くの信頼できる心理学的資料が,この中に凝縮されています。私はそれらを,実践的でわかりやすいコンセプトにまとめました。私たちが基本的に前提としているのは,人は事実ではなく,自分が思いこんだ真実に基づいて行動し,働き,生産し,ふるまうのだということです。このカリキュラムとトレーニングを貫いているのは,ものの考え方を変えることによって行動を変えることは可能だという論理なのです。
では,さっそく取りかかりましょう。あなたがこれから学ぼうとしているのは,銀行口座の残金を計算するのと同じぐらい実践的で現実的なことです。このプログラムを学べば,自分はどれだけのことができるか,どれだけのものになれるか,つまり自分が持っている可能性に気づき,驚嘆することでしょう。
では,一緒に扉を開けることにしましょう。